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[J2第18節 千葉×札幌]魂のJ2観戦記
J2と雖もJリーグである。熱き戦いが繰り広げられている。熱きサポーターが熱視線を送り続けている。J2第18節、千葉×札幌は、フクダ電子アリーナにて戦いの火ぶたが切って落とされた。
JR蘇我駅の改札口を抜け、西口を出て歩いて行く。真夏の太陽が容赦なく照りつける。爽やかな海風が、汗が湧き出る肌に心地よい。周りには同じくスタジアムを目指す人達がいる。これからフットボールが始まる、という高揚感に身も心も包まれていく。
しばらくして、工業地帯が目に入ってくる交差点にぶつかる。左斜めを見ると、フクダ電子アリーナが現れる。キャパシティは2万弱と造りは簡素だが、陸上トラックもなく、客席とピッチの距離が近い。とても素敵なスタジアムだ。こういうスタジアムが日本全国にもっと増えれば、と思う。
西日が深くなる頃には、スタジアムもほぼ埋まる。遠く札幌からはかなりの数のサポーターが来た。3~4000人は来ていたのではないだろうか。赤と黒の道産子魂炸裂、である。
場内アナウンスとともにピッチ上ではスプリンクラーで水が撒かれる。まるでカンプ・ノウに来たような気分になる。そして試合前の練習が始まると千葉はワンタッチでの対人パス、続いて3色ビブスを身にまとってのミニゲームをする。
水撒き、ワンタッチ、3色ビブス…おお、千葉よ、J2の舞台でどんなサッカーを見せつけているのだ?期待に胸が高鳴る。が、試合が始まってピッチの上で展開されたのは、単なるフットボールだった。
開始5分にあっさり先制を許す。その後もうまく攻撃のリズムを創ることが出来ない。ディフェンスラインの前に置かれた中後があまりボールに触れず機能しない。佐藤勇人の往年の躍動感は一体どこへいったのか。
札幌はしっかり守って時おりFWのキリノを中心に鋭いカウンターを繰り出す。千葉も徐々にFWのネット・バイアーノにボールが収まり始め、リズムを産み出していく。満員の観衆で埋め尽くされたフクアリ劇場が、熱く盛り上がる。ときおり吹く冷たい海風が、身も心も洗い流していく。
が、89分にゴールを割ったのは、札幌の古田だった。それでも4分のロスタイムが表示される。千葉サポーターはあきらめない。声枯れるまで、選手を鼓舞し続ける。が、ロスタイム3分経過したところで、札幌の岡本がファイン・ゴールを決める。
千葉サポーターが続々と席を立ち始める。ピッチの上ではゴン中山が投入される。札幌サポーターが沸きに沸く。千葉サポにとってはこの上ない屈辱である。ここで中山を投入する石崎監督は流石だが。
試合後には当然のことながらブーイングの雨嵐がフクアリを襲う。いや、中断明け、連休の中日、ホームでこんな試合をしてはいけない。逆に言えば、遠く北海道から駆けつけたサポーターのためにこういう試合をした札幌は素晴らしい。
J2と雖もJリーグである。フットボールである。確かに煌めくスター選手はいないかもしれない。高度な戦術はないかもしれない。それでも必死に戦う選手たちがいて、声を振り絞るサポーター達がいる。
近くにJ1のチームがないと嘆くあなた、もし近くにJ2のチーム、ひいてはJ2を目指すチームがあるのなら、スタジアムに足を運んでみよう。新しい発見が、鮮やかな感動が、そこにあるはずだ。きっと。
(本田千尋=文)







