[塾生]滝沢康英

  • 2012年2月21日

[感動体験]痛みに打ち勝ったフルマラソンデビュー!

斎藤さんにとっての初フルマラソンは
『大阪マラソン2011』だった。

体力作りや健康増進のために始めたジョギングだったが、
同年2月、同僚の応援で『東京マラソン』に行ったとき、
走る人の迫力や大会の熱気に感動して
レースに出場してみたいと思った。

それから練習を積み、
10kmマラソンに参加して実力をつけていった。
しかしケガをした影響もあり、
結局、20km以上を走る経験もなく本番を迎えてしまう。

そもそも秋田に住む斎藤さんが、
なぜ大阪という遠い地を選んだかといえば、
自身のフルマラソン参加も、
大会自体も第1回だったことに加え、
一度も訪れたことのない大都市を走ってみたいと思ったからだ。

だが、10kmまでのイメージはできても、
その後、どのくらいのスタミナが残っていて、
どうペースを守っていいのかまったく想像ができなかった。

「制限時間内に完走できればいいか」

持ち前のポジティブ志向で、斎藤さんはスタートを切った。


開始から15km地点までは、
御堂筋や大阪城の景色を見ながら楽しんで走ることができた。

ところが、段々と左足につるような痛みを感じ始める。
そうなると、せっかくの大阪の街も目に飛び込んでこない。
左足ばかりが気になって仕方がないのだ。

斎藤さんは途中で歩いたり、また走ったりして、
何とか前へ進んでいった。

痛みはどんどん強まり、
終いには足の感覚がマヒして力が入らなくなってしまった。

「棄権なんかするもんか。痛みなんてへっちゃら。大丈夫!」

斎藤さんは心の中で何度も呟いた。
とはいえ体は正直で、自然と表情は険しくなる。

そんなとき、

「お姉ちゃん、ファイト」

沿道にいるおばちゃんたちが声をかけてくれた。
みんな笑顔で拍手してくれる。
子供たちも「頑張れー」と声援を送ってくれた。

「頑張るぞ!」

斎藤さんは浪花っ子たちからパワーをもらった気分だった。

ゴール付近に近づくと、
すでに完走して帰宅するランナーたちと
ガードレールを挟んですれ違う。

「あと少しだからね」

“同志”とも言える人たちが勇気を与えてくれる。

いよいよゴールゲートが見えてきた。
最後は直線を進むのみ。
一歩一歩かみしめるたびに、
42.195kmが走馬灯のように蘇る。

楽しめていた序盤、辛かった中盤以降。
終盤は枯れ果てそうだった。
そのすべてが終わる。

ゴールイン!

完全燃焼した疲労感の中に、波紋のように広がる達成感。
この心地よさを感じたとき、
マラソンがやみつきになる人の気持ちが分かった。


「練習不足がなければもっとラクに走れたのかな」

斎藤さんの課題ははっきりしていた。
だからこそ次走の『東京マラソン2012』は
きっちり体を仕上げて臨みたいと思っている。

[塾生]滝沢康英, スポーツ感動体験

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