[塾生]滝沢康英
[感動体験]「敗北から学んだこと」
7月3日に行われた全国小学生陸上競技交流大会の埼玉県予選会。
小学校5年生の羽龍樹君は、
春日部陸友チームの第1走者として4×100mリレーに出場した。
「ウチの子は背が小さいので、遠くから見てもすぐわかるんですよ。
周りにいる大きな子たちに勝てるのか、不安でした」
スタンドから熱い声援を送った父親の強さんは、しみじみと語る。
そんな強さんの不安をよそに、樹君は熊谷スポーツ公園のトラックを力強く疾走。
チームは予選レースをブッチギリで制し、決勝進出の切符を掴み取った。
息子の頑張りを目の当たりにした強さんは、
喜びよりも驚きの方が先に立ったという。
「正直言って予選ですぐに負けちゃうと思っていたので。
期待していなかった分、すごく嬉しかったですよ」
予選全体の2位という好タイムで決勝に進出したこともあり、
樹君たちへの期待は俄然高まった。
続く決勝でも、第1走者として果敢にレースを引っ張った樹君。
仲間の奮闘もあり、春日部陸友チームは
最後までデッドヒートを繰り広げ優勝争いに絡んだものの、
結果は惜しくも2位。
全国大会出場の夢は叶わなかった。
「予選の成績が良かったので、かなり期待しちゃいましたけどね。残念でした」
労いの言葉をかけようと樹君のもとに向かった強さん。
しかし、それは叶わなかったという。
「レース直後はかなり落ち込んでいたので会話はしませんでした。
そっとしておいた方がいいと思って」
父親の目から見ても樹君の落ち込み様は相当なもので、
言葉をかけるのもためらう程だったようだ。
しかしながら樹君にとって、この結果はむしろ歓迎すべきものだと、強さんは言葉を続ける。
「学校のレベルでは短距離でも長距離でも勝って当たり前みたいな雰囲気があったんですよ。
今回、負けた悔しさを味わったことは、樹にとって将来、絶対にプラスになると思います」
樹君は相当悔しかったのであろう。
強さんの思った通り、この日の敗北をきっかけに樹君の負けじ魂に完全に火がついた。
「全国大会に出られなくて、本当に悔しかった。
来年は絶対に出たいのでもっと上達できるように頑張る」
来年に向けて、気持ちを新たにトレーニングに励む樹君。
言葉の最後にお父さんへの思いを付け加えた。
「いつも、ボクを見てくれてありがとう」
現在5年生の樹君。全国大会に挑戦できるのも来年が最後となる。
決戦の場所、横浜の日産スタジアムを目指し、樹君の挑戦はこれからも続く。
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